腸の健康は「気」のパワーが引き出す一個人11月号掲載記事


老子・TAO(タオ)の哲学を実践する 気のトレーニング

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腸の健康は「気」のパワーが引き出す

老子

 朝からスッキリとしたお通じがあれば、1日が清々しく、気分も良好。三食をおいしくいただける。いうまでもなく腸内環境の良し悪しは、心身の健康そのものに直結している。

 しかし近年、食生活の欧米化、そしてストレス社会の影響で腸内の環境に乱れがでて、便秘や下痢などの不調が気になる人も少なくない。食べて消化吸収し、排出する。その一連の働きを整えることは、生涯現役をめざす私たちにとってより真剣に取り組むべき課題だ。

 とはいえ慣れ親しんだ食生活を突然、変えることは難しい。ストレスを溜めず、適度な運動をしてスムーズなお通じを促そうと思っても、無理なく実践できなければ到底続かない。下手をすると逆にストレスのもとになってしまう。

 やってみると楽しくて、なんとなく続いてしまった。たまにサボるとかえって気分が悪い。そんな習慣なら暮らしの中にしっかりと染みこみ、自分を変える契機になる。「好き」「楽しい」という自然な気持ちは、私たちの中にある「気」の流れをスッとよくして、滞っていたからだを活性化してくれる。それに伴って腸もいきいきと働きだすのだ。

 最近、テレビなどでも注目を集めている古代中国の思想家・老子はその著書『老子道徳経』の中で「無為自然」の生き方を語り、「気」の及ぼすパワーを表現している。野生動物が自然とともに生きるのと同様、人間も宇宙の大きな法則である「道」TAOにそって生きれば「気」が活性化し、「楽しい」「気分がいい」という心持ちのまま、自分を自然と変革できる。心身の老化を防ぎたいと思ったら、一見、遠回りでも「無為自然」な生き方、「気」をめぐらせる生活を実践することが重要なのだ。

「気」のトレーニングで心身がどんどん活性化する

 老子哲学の考えにそって「気」を活性化したい人にぜひ知って欲しいのが、「気」をより強く鍛える方法である。古来より老子思想を生活の中で実践する人々が行ってきたもので、ツボ刺激と呼吸法を組み合わせた、いわば「気」の健康術だ。血液とリンパの流れをよくして健康長寿、健やかな腸を目指すのである。

この「気」の健康術を現代人にもわかりやすい形で体系化したのは道家<道>学院の早島天來初代学長である。現在、同校は「気の導引術」「道家 動功術」「洗心術」という、3つの「気のトレーニング」を日本で唯一、指導する学校だ。

道家<道>学院で指導する「気の導引術」は呼吸とともにゆったりとからだを動かし、ツボに適度な刺激を与えながら、「気」を最大限に活性化する。習った日から老若男女、誰でも実践できる自然な動きなので、すぐに心身の変化を実感する人が多い。

2つ目の「道家 動功術」は、二人一組で決まった技を掛け合いながら自然な動きを身につける健康武術だ。日常動作では動かしにくい関節などに快い刺激を与えて「気」の流れを起こし、他人と組むことで心の壁がなくなっていく。

3つ目の「洗心術」は心の悩みを相談しながら対話を通して老子の実践哲学を学ぶ。スッと前向きな気持ちになり、明日への活力が涌いてくる。

この、3つの「気のトレーニング」に取り組むと血流やリンパの流れがスムーズになり、心の悩みが取れ、全身に「気」がめぐる。まさに「一生の宝」だ。

 からだは何歳になっても鍛えることができ、実践するほど若返り進化する。人から学ぶのでなく、自然から学ぶことこそが「気」の実践だ。「生涯現役」を「気」のパワーが強力にサポートする。あなたもぜひ道家<道>学院で学ぼう。思い立った「今」が最高の入学日だ

一個人2015年11月号

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